受験を超えて

鎌倉の進学塾 塾長が考える、受験と国語とその先のこと- Junya Nakamoto -


かまくら国語塾、無念の開講延期と説明会を終えて。

2020.03.06


2020年3月7日(土)より開講を予定していたかまくら国語塾ですが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて開講を延期いたします。あまりにも無念なので今回はここまで準備してきたことと説明会の様子、気になる入会申し込み状況について書きたいと思います。これからかまくら国語塾に置く予定の本のリストも公開しますね。

開講延期について

3月7日のスタートに向けてすばるの中学受験・高校受験が落ち着いてから急ピッチで準備を進めてきました。2月22日と29日の説明会&体験ワークショップは様々な懸念からキャンセルのご判断をされた方もいらっしゃいましたが、なんとか予定通り実施し、盛り上がったと思っています。

しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、小学校の一斉休校要請が出されました。不要不急の外出は避けるという風潮に逆らってまで新しいスタートを切る気にはどうしてもなれず、3月7日の開講は大変残念ながら見送らせていただくことにいたしました。

今のところ4月4日(土)の開講を予定しております。それまでに新型コロナウイルスの感染状況が改善されていると良いのですが。

出鼻を挫かれるとはまさにこのことで忸怩たる想いですが、開講までの期間が少し伸びたので「万全の準備をして子どもたちをお迎えできる」と捉え直して、前向きに一ヶ月を過ごしていきたいと思っています。

僕自身も無念でならないのですが、入会をお考えのみなさまからの無念の声をご紹介しておきます。。。

大変、残念ですが承知しました。また、4月からよろしくお願いします。
説明会の後、タイピングの練習を初め、その気になっていた矢先の開催延期のお知らせに落胆していましたが、お題をいただいてビックリしていました。書けたらカンファレンスよろしくお願いします! 4月に開講できること切に願っています。
いまちょうど息子と、かまくら国語塾も延期かなぁと話をしていて、息子が「来週やって下さいってメールして!」というのでメールを開いたところ、こちらのご連絡を受けとりました。がっくりしていましたが、テーマを与えられたことで、じゃああとでやる!と早速張り切っています。ありがとうございます。
開講延期のご連絡、ありがとうございます。「早く通いたい!」と張り切っていただけに、どうしても残念な気持ちは拭えないのですが、4月にスタートするときは爆発寸前の「やりたい!」があふれる、とんでもなくすごいパワーが充満した状態で始まるのではないかと期待しています。また、課題についても「やるやる!」と乗り気ですので、なんとなく形になったらぜひお送りさせてください。

ちなみに未来のかまくら国語塾第1期生へ出した課題は「ミスターコロナの旅」です。自由に想像し、おはなしを作ってもらうというものにしました。不謹慎ですが、社会現象を自分なりに捉えてそこに物語を作ることはとても大事だと思います。続々と作品が提出されてきているので、カンファランスしてお返ししますね。

みなさまの期待に応えられるように、鋭意準備を進めます。ありがとうございます。

説明会&ワークショップ

さて、2月22日・29日の両日に行われた説明会は、保護者と子どもたちにご参加いただきました。11月のワークショップに続いて参加してくれた方、初めて足を踏み入れた方、すばるの生徒など、十人十色でしたが、和やかに会を進められたかと思います。

説明会で強くお伝えしたのは、かまくら国語塾は“書くことのしがらみ”から解放された場所であるということ。字数やら期限やら書き方やら。やたらと決まりが多い「作文」から、自分を表現する楽しい手段としての「ライティング」へ。

初めての開催だったので不慣れな部分はありましたが、参加してくれた子どもたちもワクワクするような説明会に出来たのではないかなと思います。その後は体験ワークショップ。こちらも11月同様大いに盛り上がり、子どもたちが生き生きと書くことと向き合う姿を保護者の方にも見ていただけたのではないでしょうか。

帰り際に「絶対入るから3月が楽しみ! また会おうね」と言ってくれたり「早く始めてほしいです」とボソッとこぼしてくれたり、3月にスタート出来なくて申し訳ないですが、奮い立つには十分な声をいただきました。

待っててね!

google classroomの活用

ライティングワークショップはカンファランス(リアルタイムのアドバイス)が肝です。従来の作文指導では提出後のホットな状態で添削やコメント、賞賛をすることはなかなか難しいものでしたが、ライティングワークショップでは、これを書いている最中・書き終わった直後に実施していきます。

かまくら国語塾では、一人あたりのカンファランス回数を増やしていきたいという考えから、定員を10名程度に絞っています。

そして、書く意欲やインスピレーションというのは偶発的なものでもあるので、「いつでも」「どこでも」が重要だと考えました。

そのため、オンラインでもカンファランスを行い、可能な限り子どもたちの作品に触れる機会を増やすためにgoogle classroomを使用いたします。

レッスンで書いた作品の続きを家で書き、それを写真にとってclassroom上にアップします。書き途中でも、ちょっとした相談でも、がっつりアドバイス欲しい時も、見てもらうことができますね。(写真は説明会で使用した私の息子の日記のカンファランス例です……お恥ずかしいですが。)

 

説明会の中で、少し長めにclassroomの活用について説明しましたが、子どもたちはこの話を聞いているときが一番前のめりだったかもしれません。

一人ひとりにアカウントを発行します。

「 _______ @kamakura-kokugo.com 」の形で@の前は自分で自由に決められるようにしました。自分だけの、お気に入りのメールアドレスを持てる(しかもkamakura-kokugo.com!)のは結構気分がアガるのではないかと思っています。

早速申し込みいただいた方の中には、好きな野球チームの名前を入れたり、自分の名前+αだったり、猫への愛が溢れる文字列だったりと様々ですが、楽しんで考えてくれている雰囲気が伝わってきました。

開講に向けての準備

着々と準備を進めています。(本当は7日スタートする予定だったわけだから当然)

ワクワクを高めるためにちょっとずつ紹介。形になってきたものから随時Facebookページでアップしていきますね。

書き手の権利10カ条のポスター

これから額装します。かまくら国語塾のライティングワークショップにおける最も大切な理念となりますので、かっこいい仕上がりにしたいですね。

Chromebookの購入

取り急ぎ一台発注をしましたが(CM効果で品薄入荷待ち)、「パソコンで書きたい!」という入会希望者がすでにいるので、一台では足りないかもしれません。。。もちろん、自分のPCやタブレットを持ってきても大丈夫ですよ!

ChromebookはGoogleのクラウドサービスをフル活用する前提であれば、起動も操作も非常に速くて快適なPCです。一人一台タブレットを導入しようと購入していた私立の中高一貫校が、よりスムーズな運用と生徒のITスキルを高めるためにChromebookに切り替えたという話もちらほらと耳にするようになってきました。

使用する組織の環境として、

  • Webブラウザ・・・Chrome
  • メール・・・Gmail
  • データ保管・・・Google Drive
  • 文書作成・・・Google ドキュメント(Word)
  • 表計算・・・Google スプレッドシート(Excel)

という形で使うならコスパの面でも最強だと思います。

かまくら国語塾はgoogle classroomで運用することもあり、Chromebookが最適なデバイスです。もしこれからPCをご購入予定であれば、Chromebookもご検討ください。office(word,excel,powerpoint)を動かしたい場合はミスマッチですので、それらも使いたい場合は一般的なPCにした方がいいですね。

ただ一つ言えることは、officeに頼らなくてもGoogleの各種サービスは超優秀で必要十分であるということです。現にすばるやdosh.の共有サービスもほぼGoogleのソフトを使用しています。

塾で購入したのはこちら。

おすすめはこの辺りかな?

書く意欲を促進するためのおすすめ本の購入

こちらは購入準備中です。「書くために読む」「深めるために読む」ということも必要ですし、良い文章に触れること、また書けない時に本を手にとって気持ちを落ち着けることも大切な時間だと思います。

小学校高学年向けでおすすめの本があったら教えてください。今後は、青い鳥文庫や角川つばさ文庫、絵本や詩集、少し背伸びしてYAや文学なども置いていきたいかなと思います。そのためには、まずはイケてる本棚も買わなければいけません。

今のところ置きたいな、と思っている本のリストです。

カレンダーの作成

準備しているものの中で一番最初に出来上がってきたのはこちら。
開催予定日にロゴマークが印刷されています。なかなかの仕上がりです。入会してくれた方には一部ずつ差し上げます。飾ってくれると嬉しいです。多分ちょっと余るのでもし欲しい人がいらっしゃればあげます。(先着5名くらい)

入会申し込み状況

3月5日現在で入会申し込みは9名。おそらく定員の10名には達して満席スタートが切れるのではないかと思っています。海のものとも山のものとも分からない塾にご賛同いただき、集まっていただけることに大変感謝しております。

満席予定ですので、第1期生新規の募集を打ち切ります。申し込んでいたものの、新型コロナウイルスの影響で説明会およびワークショップに参加できなかった方のみ、4月・5月のレッスンに体験参加後(1回のみ無料)にご入会を受け付けさせていただくことにします。申し込み方法については、別途ご連絡差し上げます。

開講を楽しみにしてくれている第1期生のみなさんと大事に大事に毎回のレッスンを積み上げて、かまくら国語塾の最初の歴史を刻んでいきたいと思います。

おわりに

嵐の船出となったかまくら国語塾ですが、リリース後各方面から非常に強い関心が寄せられています。多くは共感ですが、一部懐疑的な見方もありました。

新しいことを始めるときはいつでも、不透明な部分や未完成の部分があるものです。でも、今回のチャレンジはそれを自分だけで創り上げようと思っていません。

「いっしょにつくろう、かまくら国語塾」と説明会でお話しました。参加してくれる子どもたちはもちろんのこと、支えてくださる保護者のみなさま、そして地域の方々、さらには図書館司書の方や小説家の方々まで巻き込んで、可塑性を常に保ちながら良い空間を創り上げていこうと決めています。

冒険、だと思います。だから、楽しい。
言葉の可能性を探しにいこう。

4月4日、改めてのスタート、応援していただけると嬉しいです。