受験を超えて

鎌倉の進学塾 塾長が考える、受験と国語とその先のこと- Junya Nakamoto -


逆風の学芸大附属高 大野校長が語る:“あの入試”のことと、附高のこれから

2019.04.22


東京学芸大附属高校が注目されている。耳目を集めているのは学力向上や先鋭的な取り組みではなく、2019年入試およびここ数年の合格発表のあり方とその大きすぎる影響だ。高校入試の不文律に抵触する事態となったこの一件は、過去の報道と相まって同校のイメージに暗い影を落とすことになった。しかしながら、これらのネガティブな心象と在校生や卒業生から漏れ聞こえる「附高愛」「満足度」にギャップがあるのも事実。充実した高校生活や学びはまやかしなのだろうか。東京学芸大学附属高校の大野校長に同校の「現在」と「これから」、そして今春の入試騒動について実際に会ってお話をうかがった。

学校概要

1954年の開校。東横線「学芸大学駅」から住宅街を抜けて徒歩15分弱で渋谷や目黒からもバスで通学が可能です。構内は緑溢れる落ち着いた雰囲気で夏でも涼しく落ち着いた環境。教育方針としては「清純な気品の高い人間」「大樹のように大きく伸びる自主的な人間」「世界性の豊かな人間」を掲げています。男女共学の進学校としては首都圏有数でありながら、大学受験の「ため」の授業はほとんど行われず、アカデミックな学問・教養を中心とした授業内容です。

また、東京学芸大附属とあるように大学及び大学院における研究を実際の指導に取り入れていることも特徴です。先進研究を体感でき、それによって課題解決力や多様性を尊重する力、クリエイティビティを伸長していくことを目指しています。

大野校長インタビュー

実際に訪問して大野校長にお聞きしてきた内容は主に以下の通り。受験生や保護者が「気がかり」な部分を直撃してきました。

  • 学芸大附属の改革(特徴的な教育内容)
  • いじめについて
  • 外部生、内部生の関係
  • 今春の入試騒動、来春の入試について

校風

レトロで味わい深い校舎と緑あふれるキャンパスは、渋谷からほど近い場所にあるとは思えない雰囲気です。生徒は明るく活発な人が多いものの本当に多種多様。校則もほとんどなく自主性を尊重した自由な空気感が漂います。現在の校風を校長先生は次のようにご紹介くださいました。

「積極的で好奇心に富んだ生徒が目立ちますが、地道に自分の興味関心のあることをこつこつ追求していく生徒もいます。両方が共存して認め合い、互いに切磋琢磨しながら良い関係を築いています。『自分と違う』と感じる人を排除することはありません」

附属ルネッサンスとは

web上でもパンフレットでも「附高ルネッサンス」という言葉が登場します。これまでの学芸大附属の良い部分を残しながらも、時代や保護者の要請に応える形でかなり大きな改革を進めているようです。

特徴的な教育内容

リベラルアーツの強化

「これからの国際社会で必要なのは、⽂系のセンスと教養を備えた理系の⼈間、理系のノウハウと論理性を備えた⽂系の⼈間だ」
(2019年入学式の式辞

SGHアソシエイトやSSHに指定されていることもあり、グローバルやサイエンスに関わる探究活動が学習のメインになってくるのでしょうか。

「SSHや国際交流などが目立ちますが、本校には『本物教育』と呼んでいる教科における思考力・判断力・表現力を培う学習活動があります。たとえば、一年生で地理実習として「地理」という科目で学んだことを実際に自分で体験するために、山手線の内側を全員で回り、学んだことをレポートにまとめる。地学実習ということで城ケ島に行って一日地層を観察してレポートを書く。プラネタリウムを見に行って星のことについて知る。国立科学博物館や東大医学総合研究所の見学、現代演劇の鑑賞、歌舞伎を中心とした古典演劇の鑑賞などもしています。教科における本物教育、教科のフィールドワークが豊富というのがあまり知られていない本校の特色です」

繰り返し強調されていたのは、学芸大附属の「本物教育」への本気度です。教科での探究、教科を超えての総合学習として取り組み、本物に触れて五感で学ぶことが、生徒たちの感性を育んで視座を高めています。公立高校ではなかなかここまで思い切ったフィールドワークをすることはありませんが、学芸大附属は長いこと教科横断・総合型の学習を実践してきました。

実際、それらの効果や成果はどのようなところに現れてくるのでしょうか。

「SSHやグローバル活動での探究姿勢などが変わってきています。また、本校の教育は大学に入ってから、社会に出てから役立ちます。卒業生の話を聞いていると、本物教育によって培われたことが、大学での自分の研究に役立っている。そして、社会に出てから国際社会で外国の文化や考え方と渡り合うという時に、一般教養の広さや高校時代に本物に触れて、自分たちで考え、それを深めてきたということが自信になり、また支えになっていると聞いています」

湘南高校や日比谷高校、翠嵐高校では学校側が体験機会を多く作ってくれるというよりも、行事・部活動・生徒会が主体となって学校づくりをしているところも魅力です。学芸大附属高校にも生徒が自主性を発揮できる機会は豊富にあるそうです。

「自主自立の部分では辛夷祭が活発です。三年生は受験との両立に精いっぱい努力して、夏休みを費やしながら一時間ものの演劇を各クラス単位で作り上げます。部活動の加入率は9割で、体育祭も林間学校もある。体育祭も学園祭もプランニングから運営まですべて生徒がやっています。先生たちは最低限のサポートを行い、生徒の自主的な活動、行事を応援しているという姿勢です」

10年先がどのように変わっているか、未来が読めない時代が来ています。そんな時代だからこそ、人間や社会を深く見つめてきた文系・理系を超えたリベラルアーツが必要となってきているのではないでしょうか。

すぐに役立つことはないかもしれない、それこそ大学受験に直結するものではないかもしれない。でも、「深い知識」を得るために時間をかけて考えて取り組んだ経験こそが、自らの礎となり、どのような社会の変化にも対応できる土台となるはずです。

東京学芸大附属高校はその『学び』にずっとブレずに挑戦してきています。教養が一朝一夕で身につかないことと同じように、教養を育む学校も簡単には作り上げることはできません。その素地を持つ数少ない学校が学芸大附属高校であるように思います。

学習指導体制の改革

出口の保証

これまでの学芸大附属にはなかった取り組みが大学進学に向けての学校としてのフォロー体制です。私立の進学校では当たり前のような取り組みですし、都立や県立の進学重点校でも数年前から実施しているような内容ですが、都立戸山高校で実績を残してきた大野校長先生の舵取りで学芸大附属が変わろうとしています。

「思考力・判断力・表現力を育てていく本校の教育内容というのは、今までは率直に言って大学受験ということで考えると、遠回りだったかもしれません。ところが、今回の高大接続改革あるいは新指導要領が本当に機能したら本校の本物教育がそのまま活きるとも感じています。ただ一方で、実際の出口対応、分かりやすいところでの入試対応も強化していく。本物教育の本質は一切変えず、その上で出口保証もしていくように変えていきます」

大学進学に向けての体制を充実させるという意欲を明言されていました。

「まず、客観性を増す、ということも含めてGTECによって英語の四技能を高めるために全学年で校内実施を決めました。2018年より外部模試を導入し、2019年からは全学年で2回ほど外部模試を実施。教員が作った問題と合わせてクロスチェックをしています。データ的に整理されている外部試験を用いながら、進学指導をしていけるのもメリットです。各大学の個別試験に対応した対策講習を、まずは理科や数学で開始し、今後は他科目でも広げていきます。過去問添削についても全生徒にプリントを配布し、先生に持って来れば添削をするのでどんどん持ってきて良い、ということを通知しています。学年の進路担当と進路指導部の連絡会議等を行うようにし、将来の進路を見据えた学習という部分も強化しています」

簡単にまとめると学芸大附属の大学進学に向けての取り組みは下記の通りとなります。

  • GTECの校内実施
  • 年に二回の外部模試の実施
  • 大学個別試験の対策
  • 過去問添削指導

導入して間もない取り組みも多く、効果のほどはまだ測れる段階ではありません。ただ、先生方はもとより生徒たちも都立・県立の後塵を拝するのを黙って見ているわけがありません。ついに整い始めた学芸大附属の大学受験サポート体制により、反撃の狼煙がくっきりと見え始めています。

これから改革をしていくにあたって、参考にしている学校や意識している学校などはあるのでしょうか。

「公立高校の進学指導重点校はかなり厳しい状況から戻してきています。でも、私が知っている範囲ではただ『ガリ勉しろ』という形で結果を出しているわけではありません。部活や行事の充実も大事にしながら、その上で勉強もしっかりやって自分の将来のこともちゃんと考えていこう、ということで実績が出始めました。本校も部活・行事・本物教育を大切にしながら、大学受験の出口保証もしっかりとやっていきたいと考えています」

内部生と外部生

学芸大附属高校を受験する際に気になる点として、学芸大附属中学校から進学してくる内部生と高校受験で入学する外部生との間の軋轢や温度差です。その溝を実感することはあるのでしょうか。

「軋轢がまったくないとは言いませんが、他の私立中高一貫校で高校から入学してくる生徒がいる学校と比べると少ないと思います。まず第一に附属中学校が竹早・小金井・世田谷と三校あります。この三校が「附属中学」という括りではなく、各校にとにかく個性がある。だから、色としてはバラバラのメンバーが集まってきます。各中学の人数が平均すれば70名程度。外部から120名程度入れている。実は人数的に最大のボリュームを持っているのが外部生ということになります。入学して遠足などを過ぎてしまえば出身校は関係なくなると思いますよ」

「また、附属中学は原則として先取り学習をしていません。入学した時に既習分野に差がない状態でスタートが切れます。内部生で非常に優秀な生徒もいますし、お互いにいい刺激を与え合っていると感じています。外部も内部も混ざり合ってやっています。二年生になるともう区別もつきません。学力的にも雰囲気的にもそこに溝は感じられません」

同席していた広報担当の先生も力強く頷いていらっしゃいました。現場の実感としてもやはりそこに差異はないようです。そして、在校生からも一学期の遠足・体育祭、夏休みの林間学校を過ぎれば、完全に馴染んでしまうと聞きます。学力面でもある程度のレベルは全員が持っていて、あとは入学後にどれだけ頑張るか、という本人次第の部分が大きい模様です。

内部生と外部生の人間関係についてはそれほど気にする必要はなさそうですね。

いじめについて

2016年に報道されたいじめ騒動以降、学内でも入念な対策が施されています。卒業生によると部活内のいざこざが原因で、スケープゴート的に一人の生徒が標的になってしまいそれがエスカレートしたとのこと。他学年で同様なことが起きているという話は聞きませんが、事件以降いじめ防止等基本方針が出され、監視の目を強めているようです。いじめアンケートは毎学期「記名」で実施され、それと同時に匿名通報システムStop itを導入するなど、学校としていじめ防止に万全を尽くしているように感じます。

「いじめの芽はもちろんあります。でも、匿名のシステムで通報ができるようになっている。芽の段階ですぐに動いて解決します。やっている方は悪意がなくてもやられている方が嫌だと感じた段階で動いています。やっているうちにエスカレートすることを未然に防げるよう、「いじる」レベルでもやられている方が嫌だと感じているなら対応を考えます。スクールカウンセラーは週3回学校に来ていますし、私や学年主任も週1回はスクールカウンセラーとミーティングをします」

再発防止に向けてできる限りの対策は施されているのではないでしょうか。また、「不登校」に対しても先生方はかなり気を配っているようです。

「不登校気味の生徒も一定数います。ただ、高校に来てから不登校になったという生徒はあまりいません。元気だった子が急に、というケースは少ないです。小・中から学校に足が向かない生徒がいて、高校にも来られなかったりする。何とか来てほしいという思いで話し合いを重ねています」

細かい数字については言及されませんでしたが、不登校の生徒は一桁程度いるようです。

入試日程・追加合格について

ネット上で喧々諤々、泥仕合となっている学芸大附属の入試日程変更による騒動。結果としてかなり困った事態を招くことになりましたが、当然ながら悪意があってのことではありません。しかしながら、このような事態を招く可能性がある、ということを事前に受験生および保護者に伝えておく必要があったかと思います。

都立の合格発表後に学芸大附属の追加合格をもらったことにより、日比谷高校では「公立高校は辞退してはいけない」という不文律を破り、学芸大附属への進学を選択した受験生が複数名いました。その結果、合格発表後に定員割れを起こし、二次募集をする事態に発展します。

合格発表日に二次募集の実施を決める神奈川県では、その後に辞退者が出ることを想定していません。そのため、同様に湘南・翠嵐合格の数名の生徒が県立合格発表後の学芸大附属の追加合格によって合格後辞退をしても、欠員を補充することができず、両校とも定員割れの状態で入学式を迎えるという異常事態となりました。

都立・県立が追加合格を出す構えがあれば、これは防げたことです。一番の解決方法はここにあるような気もしますが、併願私立の入学手続きが都立・県立の合格発表日直後に設定されていることを思えば、かなりの学校を巻き込んで制度変更をする必要がありますので現実的には難しいのかもしれません。

ここまで問題が大きくなるとは受験生や中学校、県教委・都教委、そして学芸大附属も想定していなかったはずです。結果、わずかな点差で翠嵐や湘南に届かなかった受験生は大きな悲しみを抱き、どちらかを辞退した受験生たちも決して気分がいいものではありません。

大野校長先生からこの件についてもコメントをいただきました。

「まず、いくつかの学校に影響を与えたのは確かです。それが悪い影響なら少ない方がいいに決まっています。来年度に向けて基本方針は全く変えるつもりはありませんが、今年同様のことが起きないように何らかの対応ができればとは思っています。言葉足らずだったり広報の不足だったりで、きちんと本校の想いや考え、そして制度が外部に伝わらなかったというのは失敗でした。きちんと言葉を尽くし、伝えていく必要があったと思っています」

今回2019入試での進学校選択にあたって悔しい想い、悲しい想いをした生徒を慮り、苦しい表情で語られていたのが印象的でした。学芸大附属高校としての想い、考えについても言及されています。

「合格して入学を確約したら入ってほしい。これは全ての都立高校・県立高校においても同じことだと思います。入学手続き後、定員に満たない場合、本校は追加合格を出すシステムがありました。都立の場合は二次募集の制度があります。これは、都なり県なりの方針で決めていることで、そこに関しては我々は何も言える立場にありません。本校は本来は繰り上げをしなくても良いくらいの十分な人数の合格を出しています。合格した上で辞退するのは仕方がないことだと思いますが、入学すると約束したからには来ていただけるものだと思っていました」

合格者の手続き率があまりよくなかった点、入学手続き後の辞退者数が多かった点が学芸大付属としては誤算だったのでしょう。2018年度までは入学手続きの締め切りが都立県立の合格発表の後だったわけですが、これを2019入試で合格発表前に変えた点については次のようにおっしゃっていました。

「本校としては多くの国立附属に合わせた形です。本校を第二志望として受験している生徒よりも、本校の特徴である本物教育や実地教育を十分わかった上で本校に入りたい、という生徒を重視したいという気持ちから期日を早めました。熱意ある第一志望の方を重視するための変更でした」

これまでの「学芸大附属は私立とも県立とも併願できるもの」というイメージや思い込みが招いた騒動だったのかもしれません。とはいえ、このイメージを事前に払拭できなかった学校側の広報にも少なからず落ち度があります。

学芸大附属高校のイメージと課題

報道やイメージが先行し、ネット上での評判が良いとは言えない今の学芸大附属高校。校長先生としては、どんなイメージを校外に伝えていきたいと考えていますか。

「生徒は、勉強、部活動、行事と忙しくも充実した学校生活を送っています。そして、生徒・保護者の満足度も高いという自負があります。だから、ぜひ在校生や保護者、また最近の卒業生に本校の様子を聞いてほしい。良い部分も悪い部分も生の言葉で語られた実態を受け止めてほしいという願いがあります」

「また、学校評価のアンケートでは生徒も保護者も学校の広報活動が弱いとの結果が出ています。学校の実態や生徒・保護者の声を積極的にweb上で発信していくように変えていきたいと考えています。また、保護者向けだけでなく一般向けの公開授業なども昨年より実施しています」

広報を強化するということで、学校の内実や教育内容、ねらいや入試制度などについても今後発信されていくことが期待されます。現在のホームページもよく読むとかなりたくさんの情報が盛り込まれていますが、見つけるのも読むのも一苦労。まずは、受験生や保護者にもう少し分かりやすく発信し、開かれた学校であるイメージを与えていくと良いのではないでしょうか。これまでは、「国立」というとお堅い印象があったので、それを払拭できるくらいのドラスティックな変化をつけてほしいものです。

更新や情報発信が増えそうなので、webページをもう少しレイアウト変えてブログカード式とかにした方がいいですよね。facebookで発信し始めたらイメージガラッと変わりますね、間違いなく。

おわりに

同校が求める生徒像に「勤勉な楽天家」というものがありました。「結局は何とかなるさ、と楽天的に構えて、⽇々の⾃分の責務を誠実に果たす」。失敗を失敗として受け止めるのではなく、次なるチャレンジのための糧としていく楽観的な挑戦者としてのメンタルを持っている生徒に来てほしいということだと思います。

最後に校長先生からおすすめの本を教えていただきました。(「勤勉な楽天家」はこちらからの引用です)

「自伝をぜひ読んでほしい。フランクリンの自伝を最近はお勧めしています。頑張れば何とかなる、という姿勢が非常に好き。福翁自伝やチャーチルの自伝も面白い。中学生の時代に自伝を読むというのはいい経験になります。初めからものすごい能力を持って出てきたわけではありません。なぜ、成功したのか、自分の能力を生かせるようになったのか、というところの面白さをぜひ感じてほしいと思います」

たくさんのチャレンジと失敗の上に自分が成り立っている、そして高校でもたくさんの失敗をしてほしい。むしろ、学芸大附属高校はそれを歓迎する場であるという強いメッセージを感じます。

在校生や卒業生からは学校への愛着や高い満足度を多く感じます。今回こうして記事にしたのは、誇りに思っている大好きな学校が、必要以上に貶められている在校生・卒業生の気持ちを考えるとやりきれない気持ちになったからです。入試制度や日程の変更はすでに通っている生徒たちにはまったく関係のないことです。

悪評やネガティブな印象はいつでもあっという間に広まります。でも、良さや信念は浸透するのに時間がかかる。だからこそ、今回は校長先生からの直接の声をお届けし、学校の魅力や考え方を曲げることなくお伝えしていきたい、とそんな思いで書きまとめました。

苦しみもがき、変えていこうとしている名門校の姿がそこにありました。「我々は我々のやり方でいく」という傲慢さはなく、むしろ生徒・保護者と一体となって学校を変えていくという強い意志が感じられました。過去の過ちをしっかりと見つめ、校長先生ご自身が「勤勉な楽天家」であろうとしている。革命途上の学校、きっと歪みもどこかで出てきます。でも、国立・名門、東京学芸大附属高校の力をもう一度信じてみたくなる、そんな訪問となりました。

ネット上の情報、風評だけで学芸大附属の価値を決めてしまうのはあまりにも惜しい。自身の目で見て、校長先生や現場の先生方、そして在校生・卒業生の話を聞いて判断をしてほしいと切に願います。