受験を超えて

鎌倉の進学塾 塾長が考える、受験と国語とその先のこと- Junya Nakamoto -


【dosh.】2021年度自己採点平均の公開と考察

2021.02.16


受験生のみなさん、5教科の共通選抜・特色検査を終えましたね。本当に一年間お疲れ様でした。コロナ禍での受験勉強、随分と消耗したことかと思います。

結果が出るのは2週間後。胸のうちには何ともいえないモヤモヤ感、達成感、後悔、様々な感情が入り混じっているかと思いますが、ひとまずここまで駆け抜けた自分をねぎらい、ゆっくり休んでください。そして、(感染症に気をつけながら)たっぷり遊んでください。

さて、dosh.(岡本塾・慧真館・すばる進学セミナー)では、今年も自己採点結果を共有し、平均点を公表いたします。各教科の難易度・ボーダーライン(合格最低点)予想や終わったばかりの特色検査についても触れていきます。

dosh.の2021年度進学実績はこちらからご確認ください。

2021年度入試難易度、dosh.の見解

2021年入試の難易度について様々な憶測が流れていますが、雰囲気でも所感でもなく、60人前後の上位校受験者の自己採点を踏まえ数字を根拠とした、dosh.としての見解をお伝えします。(難易度は2020年度との比較です

2021年入試難易度dosh.の見解
    • 英語:やや易しい
    • 数学:やや易しい
    • 国語:わずかに易しい
    • 理科:やや難しい
    • 社会:大幅に易しい

なお、2021入試の動向や問題分析、特色検査についてや、STEP平均について話すYoutubeライブを2月18日22:15~公開します。dosh.の素顔も見られますし、楽しく話す予定です。入試を終えてリラックスした状態で、ぜひご覧ください!

dosh.2021年度自己採点平均点

続いて自己採点結果を公表します。全体の平均点に加えて偏差値グループごとに分けた平均点もあわせてご覧ください。“各校ごと”ではないのは、受験者が一人の学校などは点数が参考にならない場合があるのと、個人の特定を避けるためです。

  • グループ1:湘南・横浜翠嵐・厚木・柏陽・川和(20人前後)
  • グループ2:横浜緑ケ丘・多摩・横浜サイエンスフロンティア(5人前後)
  • グループ3:神奈川総合・希望ヶ丘・横須賀・平塚江南・小田原(10人前後)
  • グループ4:横浜平沼・鎌倉・市立金沢・市立桜丘・横浜国際(10人前後)
  • グループ5:市立東・市ケ尾・大船・七里ガ浜・藤沢西(10人前後)
  • グループ6:鶴見・藤沢清流・荏田(数名)

dosh.のwebサイトはこちら

グループ1は、学力向上進学重点校(SYAHK)の5校です。5教科の平均点が449点となりましたが、湘南に関して言えば、455点を優に超えています。ただ、英語・国語の頭打ちがあるので、昨年比でそこまで激しい上昇にはならない見込みです。翠嵐・湘南で昨年比5点強上昇して、457点前後が合格者平均になりそうな気配です。また、最上位グループでも英語の平均点は昨年比ほぼ同等であることに注目しておきたいですね。特色がかなり合否を左右することになりますが、湘南・翠嵐のボーダーラインは430点前後、厚木・柏陽は415点前後かな、と。

グループ2は、学力向上進学重点校エントリー校の中でも最上位に位置する緑ケ丘・多摩とそれに匹敵するサイエンスフロンティアで構成されています。429点と昨年に比べて大幅に上昇。受験者数が多くないので、最終的な着地点が読みづらいですが、イメージとしては昨対10点~15点程度の上昇でしょうか。倍率・特色検査にもよりますが、410点前後がボーダーラインの一つの目安となりそうです。

グループ3は、全県模試偏差値帯では65〜67のグループ。こちらは420点となっています。昨年と比べて20点近い上昇(dosh.比)。昨年にひきつづき実力派が受験する進学重点エントリー校が並んでいて、平均点が上がっていますね。dosh.の平均点が高めに出るのもこのグループなので、実際はここまでの上昇とはならないかもしれません。ボーダーラインは385点〜390点あたりでしょうか。ただ、特色検査の難易度が高かったので、大逆転は起きそうな気がします。

グループ4は、全県模試偏差値帯では60~65のグループ。416点となっていて、こちらは昨年と比べて20点以上の上昇(dosh.比)。鎌倉・横浜平沼が進学重点エントリー校として指定されている影響と、金沢受験者のレベル上昇、横浜国際受験生の高得点が寄与して、dosh.平均はこちらも高めです。実際はここまでの高得点平均とはならないはずです。ボーダーラインは375点〜380点あたりを予想しますが、鎌倉・平沼のボーダー付近の人は特色が鍵を握りますね。

グループ5は、全県模試偏差値帯では55〜60のグループです。年度によって振れ幅の大きいゾーンではありますが、実際の数値は昨対20~25点程度の上昇になりそうです。ここからボーダーラインの判定はしにくいですが、ボーダーラインは330~350あたりを予想しますが読みにくいです。

グループ6は、全県模試偏差値帯では50~55のグループです。dosh.からの受験者が少ないこともありますので、参考程度にご覧ください。実際に昨年度よりも平均点が下がっていますので、こちらはステップ平均を参照いただいた方が良いかと思います。

特色検査を終えて(受験生の声)

  • 「すっっごい難しかったです」(湘南)
  • 「理系寄りでしたね」(湘南)
  • 「綱引きのやつ分からなかったし、最後の小数点が気持ち悪かった」(湘南)
  • 「冲方丁の『天地明察』は熱いと思った」(湘南)
  • 「難しかったです。最後まで行き着くのが大変だった」(柏陽)
  • 「計算ミスをしてしまって悔やまれますが、後半は割とできました」(緑ケ丘)
  • 「問1、問2はなんとかできた」(鎌倉)

今年も18ページにもわたる圧倒的な分量でした。引き続きエントリー校の受験生は大変な試験となりましたね。取捨選択する力、解ける問題に絞り込んでいく眼力が必要とされる問題でした。

前年よりもさらに平均点は下がるかもしれません

dosh.の今後

最後にdosh.の活動について。入試に向けて情報共有や切磋琢磨(他2塾の模試結果を知ってお互い悔しがる)をしてきました。それぞれの塾にとって、何より各塾の生徒たちにとってプラスとなる活動を十分に出来たと思っています。

おかげさまで二周年です。「すぐに終わるよ、そんなの」と思っていた方、残念でしたね。

dosh.の2021年はこれまで通りの活動に加えて、 dosh.TVによる動画配信を強化していきたいと考えています。また、昨年も実施したようにどこの塾にも通っていない受験生向けのサポートもしていきます。多くの受験生がフェアに力が出せるように、今後も活動を続けていきます。